投資で儲けるためにはどうすれば良いのか?

 投資では正確な利益率の計算が重要である。

投資収入×平均利益率=投資単価×トレード回数×平均利益率=投資利益

 投資の収益性は、投資収入に対する利益率の値で決まっている。世界的に大規模なファンド運用でも5%ぐらいの利益率である。5%では少な過ぎるのではないかと思われるかもしれないが、収入額に対する利益率であるため、納得の行く金額なのである。ポジションサイズが例え一万円だとしても、トレード回数を増加させれば、それに合わせて投資収入の絶対額は大きくなるため、5%の利益率でも、投資利益は一定以上の金額にすることができし、小商人でも大規模な収入額に達することができるようになる。

 投資の初心者は投機家のように高い利益率を挙げている場合がある。投資の初心者は、投資利益だけを記録して、投資単価に対する利益率を挙げて、自分の利益額が急上昇したと誤って認識している場合があるが、毎回のトレード毎の投資額に対する投資利益率5%という数字なので実際の一定期間での投資額の総額に対する収益率とは異なっているのである。

 投資収入については、投資会社でも利益額だけを記載して計算書類に記載することはないので、殆どの人は気づいていない。投資企業の損益計算書では、営業収入の部に「トレーディング損益」と合算して表示したり「金融収益」とトレードからの収益金のみが記載されている。しかし、投資収入に対する利益額でなければ、利益率は高すぎる計算結果になるので、会計学的には収入額を損益計算書に記載しなければ、経営成績を高く見せる虚偽表示による粉飾決算と見做される可能性もある。そのため、投資収入は会計学的な売上と認識されなければならない。小説「百戦百勝」(白山三郎、角川文庫)の中で是川銀蔵は投資は商売と考えていたとされているが(イスラム教のような金融に関する制限のある宗教が金融分野に進出することができる理由である。)、投資による売上である投資収入についても、しっかり記録しておかなければならない。

 長期投資も投資で儲けるためには知っておかなければならない知識である。

 投資で利益を獲得するためには、デイトレードよりも長期投資の方が有利なのである。たとえ損失が出ている場合でも、そのまま持ち続けていれば、高確率で利益率が期待できるという統計結果が得られている。リスクヘッジにより、持ち続ける時間が長くなればなるほど勝率は高く利益も出やすい。

 投資は一定の知識経験があれば、投資収入に対する投資利益率の平均回帰や長期投資による確実な利益獲得の二つの基本を守ることにより、チャートを見なくても、一定の利益を維持できるようになることは勿論、収入目標を定めて自分の望んだ利益額を得るにはどうすれば良いか科学的に検討したり(例えば投資資金とトレード回数はどれくらいが良いか逆算する等)、割安なバリュー株を見つけて、長期投資により何度もチャンスを狙うことにより、数十パーセントもの大きな利益率を狙うことができるようになるのである。バリュー株投資で、投機家のように70%を越える収益率を実現するためには、同様に長期投資を行う安全性を確保した上に多額の資金力が必要になることになる。(2023.5.29。筆者記)

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