日本の原発輸出戦略と宇宙開発

 原発を動かすには年間100kw当たり21トンの濃縮ウランが必要になるが、日本では毎年929トンの核燃料を使用して、その全てが使用済み核廃棄物になり、全て再処理施設に送られ再利用されている。ドイツのような国では脱原発、再生可能エネルギーへの転換が完了したとされているが、核燃料サイクル自体が実は再生可能エネルギーなのである。

 核燃料サイクルで再処理すれば、民間企業が採算が取れる範囲内でしか行えないような多額の予算がかかるが、10万年かかる高濃度放射能の大部分が、日本では、脱原発ではなく、使用済み核廃棄物の処理技術を開発し、原発の安全性基準に一致した原発の実用化を目標にした運営が継続されている。

 最近では核燃料の処理水を海洋放出してよいかが議論されているが、科学的には安全性がみたされいるのだから、日本の原発は安全であり、原発に関して競争が激化し日本の原発輸出戦略へのプレッシャーは大きく原発関連の輸出は六分の一に縮小しても出口はまだ見えないが、日本の原発輸出は、企業の技術に関する高い関心により世界的にも優勢であり、世界をリードする先行事例となり得ると言うことになるのではないか。

 中国は処理水排出を批判し経産大臣は9月からの水産物への影響を懸念したが、内閣が連帯して責任を取る立場を示して、海洋放出を巡り純粋な日本の原風景が切り出された。原発問題は、危険性だけでなく、多額の再処理費用の問題や、環境対策との一致を合わせた観点から議論する必要がある。

 インターネットでは再処理費用がかからない核廃棄物の宇宙放出も議論(日本の場合は再処理より費用も安価な宇宙放出が望ましいという結論になる。)されているが、例えば宇宙では太陽光発電だけで宇宙船が移動することには限界があり、光の届かない空間を移動する場合は、原子力エネルギーを利用しなければならなくなるのだから、再生可能エネルギーが優勢になったとしても、原子力エネルギー技術の重要性は変化しない。(2023.8.23.筆者記。)

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