現代は企業社会で言うところの大量生産大量消費の時代だが、その反則面として日本では大量生産大量消費を浪費と言って倹約貯蓄という日本人の美徳に反するアンモラルな行為とされている。対して爆買いの中国では浪費や衝動買いの蕩尽が活発で、中国人の旺盛な消費活動は日本にまで聴き及んでいた。
薬を飲み過ぎると薬物依存や薬物中毒と言われる。薬はどこまで行っても身の毒である。倹約貯蓄を美徳とする日本人にとって大量生産大量消費の現代経済は、それ自体が、アメリカ社会におけるように薬物依存の蔓延という別のバイオハザード状態なのである。
実際にも大麻の規制が緩和され続ければ、たとえ利用できる量が予め定められていたとしても、乱用に繋がる危険性は規制緩和前に比べれば遥かに容易に上昇する。
大量生産大量消費の時代に浪費が発生する理由は実は薬を使う理由が分からない人が不安感に駆られて様々な薬を買い込むようなものである。
薬自体が目的に全て一致するわけでもない。明確な目的を達成するために必要な薬剤の組み合わせを専門家に判断して貰わなければ、副作用が発生するまで薬を余分に飲んでしまったり、意図しない副作用で病気以上に苦しめられることになってしまう。
薬だけでなく、小林製薬紅麹問題のように、健康補助食品にもメーカーが自主回収する必要がある商品が流通していることがあった。
健康補助食品に含まれる着色料や食品添加物には身体に有害なものが多数含まれており基準を定めて安全か判断できるように表示されていなければならないのであり、実は全ての食品に至るまで有害物質が蔓延している危険があるため安全か判断できるようにされていなければならなくなっているのである。
日本人の祖先とされる素戔嗚は日本人の精神史の中で同時に薬師如来とも同一視され薬は日本人にとって重要な存在だった。しかし、良薬は口に苦しというだけでなく、薬は毒見が必要になるような諸刃の剣である。善のイデアを説いていたソクラテスが最後には天秤の秤に掛けて命よりも重い薬を盛り込まれたのと比べても、現代人はファナティックな後先顧みない過剰な薬物危険愛好者だったのである。(2024.7.3.筆者記。)