過去数年間のアメリカと日本の経済政策の違い

 日本人は円安により物価が上昇すれば失業率が低下し名目賃金が上昇し貿易収支は改善した結果として社会は善方すると考えられて来ていた。経済政策としては経済学の教科書の範囲内での整合性の高い見解であるが、過剰な物価上昇、イノベーションの技術的特異点の存在や国家的な為替操縦と言った政策論上の限界も存在している。

 過去数年から現在までの間にドル建てでなければ為替レートの大規模な数年に及ぶ変動により日本円で所有した場合に比べて米国人には日本人の数倍程度の資産価値増加が発生していたが、ドル建てでなければ日本円で所有していた百万円は現在のドル建てでは五十万円になり資産は半減していたことになるのである。

 円安は実際には物価の上昇により実質的な賃金の上昇には至らず物価が上昇しただけで社会は何も変化することもなく、日本でも破壊行為をやめさせるために政府を閉鎖しなければならなくなっていただろう。日本人は自民党の勝利で沸きたっていたが、実質的には変化がなかったどころか幸福度は半減していることに気づかず無知なままだったのである。

 教科書通りの政策では科学の限界や国際的に問題のある政策しかできあがらず結果的に日本人の名誉や資産は低下半減し年金等の社会保障の仕組みも崩壊してしまう。ポピュリズムによる政権運営は国民の政治的関心を高め大多数の国民の理解が得られるようにしなければならない分だけアメリカ人の半分の損失を十字架として背負わされることになる諸刃の剣だが、実際には反比例して政府の活動も無駄な政策を廃止し大幅に制限し消極的な政策以外行わないようにしなければならないのである。(2024.7.15.筆者記。)